先日、ある商品をネットで購入した。
それはズバリ育毛剤。
突然送られてきたメールには、
「どんな人でも髪の毛が生える!」
「幻の育毛剤」
といういかにも胡散臭い内容が書かれていた。髪の毛がある人には理解できない悩みかも知れないが、
ハゲにとっては「騙されるかも……」と思っていてもつい気になってしまうのだ。
その育毛剤は4980円。
「もし、本当にこんな金額で髪の毛が生えてくるなら出費など安いものだ。」
悩んだ結果、私はその育毛剤を購入した。
「騙されたと思って購入したのだ。」
1ヶ月間で効果が出ると謳われていたその育毛剤を私はせっせと塗り続けた。
しかし、結果はどうだったか。
言うまでもないが、全く効果が出ない代物だった。
冷静に考えれば誰でも解る。たった、4980円で髪の毛が生えてくる育毛剤が本当に存在するのであれば奇跡である。
たちまち世の中の話題になっているだろう。
「髪の毛が欲しい!」
そう思う弱みに付け込んだ戦略にまんまと引っかかってしまったのだ。
これは正確には詐欺ではないのかもしれない。
だが、私は「騙された!」そう何度も叫んでいた。
これは、珍しい事なのだろうか……
いいや、そんなことは無い。
ネットユーザーなら誰でも一度くらいは「騙された!」と思った事があるのではないか。
育毛剤の例は大げさだったとしても、
「ネットで予約して泊まったホテルが、ホームページと全然違った。」
とか、
「飲食ポータルサイトで高得点だったから行ってみたけど、全然美味しくなかった。」
なんて経験が一度くらいはあるはずだ。
今や、何の情報を信用していいのか解らない。世間の人はそう思っている。
大して美味しくもない商品を派手なキャッチコピーとねつ造した商品写真でごまかしたところでユーザーは信じてくれない。
もう、これからは本当の意味で良い商品しかネットで売れない時代になってくるのだ。
私はこれでもう騙される事は無いだろう。と信じたい……