経営者がネット担当者を選任するときに大きなミスを犯してしまう事が多い。
それは、スキルの低い担当者をネット担当者に充ててしまう事だ。
例えば営業部の中から担当者を探すとしよう。
Aさん 営業成績は常にトップクラス。セールストークを完璧にマスターしている。しかし、パソコンはあまり得意ではない。
Bさん 営業成績は最下位クラス。セールストークもあまりよく理解していない。しかしパソコンのスキルに関しては社内トップクラス。
この二人から選ぶとしたらどちらを選ぶか考えてみてほしい。どっちだろう。
私が今まで見た限りだと、世の中の経営者はBさんをネット担当者に置きたがる。
つまりパソコンに詳しい人物をネット担当者にしたがるのだ。
しかし、それはとても大きな間違い。
パソコンに詳しいというだけで物が売れるのであればこんな簡単なことは無い。
秋葉原あたりに行ってスカウトすればパソコンに詳しい人間なんて幾らでもいる。
もちろん、AさんとBさんを掛け合わせた、営業成績もトップクラスでパソコンも詳しい。というのが好ましいが、
AさんかBさんを選ぶのであれば、断然Aさんなのだ。
それには理由がある。
一昔前であればホームページを更新する為には、htmlやCSSといった専門的な知識が必要だった。
しかし、今の時代は最低限、ワープロやメールさえ使える人であれば簡単にホームページを更新できるようになったのである。
つまり、専門的な知識は全然必要のない時代になってきたのだ。
だから、パソコンが苦手なAさんであったとしても、十分ホームページを更新することが出来る。
それよりもむしろ必要なのはお客様のハートを動かせるだけの営業力である。
ただ、先ほども言った通り、企業の経営者はBさんを担当に置きたがる。
営業成績トップクラスのAさんをネット担当者に置く事が出来ないケースがほとんどだ。
それは、なぜかと言うと、Aさんを営業部隊から外すと、
「リアルの売上が下がってしまう。」
という恐怖心を持っているからだろう。
もちろん、同じ経営者としてその気持ちはよく解る。
ホームページで明日から結果が出るのであればAさんを置く事も出来るだろう。
しかし現実はそう甘くない。
ホームページが軌道に乗るまでの間、Aさんの売上が無くなるのは非常に痛い事なのだ。
しかし、Aさんを置けないまでもBさんを担当者にするのは褒められない。
AさんとBさん、どちらを選ぶかと言われれば間違いなく営業が出来るAさんだ。