先ほど、SEO会社に対しての否定的な見解を書いたが、私は全てのSEO会社を否定している訳ではない。
中には優秀なSEO会社も少ないながら存在する。もちろんSEO自体を否定している訳ではない。
幾らSNSなどの他のメディアが普及してきたとはいっても、まだまだ検索エンジンを使うというユーザーは非常に多いのは言うまでもないだろう。
もちろん、当社のクライアントに対してもその点は念入りに指導している。SEOは重要なポイントであるのは間違いない。
当然SEOの仕組みを理解しないと集客が前に進んでいかない事を言っておく。
意外とご存じない方も多いようだが、日本で使われている検索エンジンの95%以上はGoogleだ。
「私はYahooを使います」という人もいるだろうが、Yahooに出てくる検索結果はGoogleの検索結果と同じものが使われている。
かつてYahooはYSTという独自の検索エンジンシステムを使っていたが、数年前からGoogleの検索システムを使うようになったのだ。
つまり、SEOはGoogleの事だけを考えていればいい。
他にもMSNなどの独自エンジンを使っているユーザーもいるようだが少数派なので無視しても大丈夫なレベルだ。
では、GoogleのSEOはどうすれば良いのか?
このコラムで最も重要なポイントなので覚えてほしい事である。
それは、
「Googleのウェブマスター向けガイドラインに遵守し、ユーザーにとってメリットのあるサイトを提供する」
ただ、それだけである。
数年前に、食べログに対してのステルスマーケティングが話題になった。
要するに食べても居ないのに美味しかったと評判を書き込み、不正に順位を吊り上げようとするマーケティング手法だ。
私はこれをマーケティングと呼ぶことに大きな違和感を覚えるが、実際に現在も派手に行われている。
食べログからしたら、たまったものじゃないだろうが、私から言わせると悪いのは食べログ。
不正をする人物を排除しようという体制が全然整っていなかっただけの話だ。
我々もポータルサイトの運営を過去に何サイトも手伝ってきたが、絶対に不正を行おうという人物は存在する。
その点Googleは世界一の検索エンジンだ。
数年前には有効とされていた被リンクなどの小手先の不正に対して対処してきたのもその一例だろう。
ネット業界では、Googleがペンギンアップデートだ、パンダアップデートだとアルゴリズムを変更するたびにワーワー騒がれているが、
そもそも私たちは全く興味が無い。「へえ、アルゴリズム変更になっていたんだね。」と数ヶ月経ってから気づく事も少なくない。
もちろん、当社のクライアントも同じだ。
そもそも、Googleのガイドラインに違反して小手先で順位を上げようと思っている方は一人もいないので気にすらしていないだろう。
Googleを敵に回して、いつ順位が落ちるだろうとビクビクしながらネットビジネスは出来ない。
警察に捕まるかどうかビクビクしながら、詐欺行為を働く悪徳会社と同じようなものだ。
ユーザーに良い商品を良いページで提供する。ただそれだけだ。
「うちの商品はそんなにすぐれている訳でもないし、良いページなんか作れないよ。」
もし、あなたがそんな事を考えているのであれば自覚してほしい。
あなたは、商品が優れている訳でもないのにホームページで顧客を欺いて売ろうとしているのだろうか?
「お客様に商品を購入して喜んでもらいたい。」 その思いが無いなら今すぐネットビジネスなどやめるべきだ。
というか、ビジネスそのものをやめるべきだ。
今までの時代はそれで何とかやれたかもしれないが、ネット社会では必ず悪徳業者は成敗される。
どうやって売るべきなのかを考えるより先に、顧客に喜んでもらえるサービスを提供できる準備があるのかをまず考えるべきだと言えるだろう。
もちろん、美味しそうな商品写真や、ワクワクするキャッチコピー作りなどは必要だ。しかし、それは商品が良いという大前提があっての話。
「品質は悪いのにホームページだけ良くして騙して売ろう。」そう考えているのであればこれ以上先のページを読んでも意味がない。
今すぐこの時点で読むのを止めたほうが良い。
「そんな事を言われても零細企業はそんなもんだよ。」
そう言う人がいるかもしれない。しかし、残念な事にネット社会というものはそういうものだ。
少し話はそれるが、インターネットは本当に日本に必要だったのか?と思う事すらある。
「インターネットが出来て喜んでいるのはアメリカだけなんじゃないの?」そんな事を思ったりもする。
例えば、大手の電気店すらも店舗内はショールーム化してしまい、売上がどんどんアマゾンに流れていく。そんな現象すら起き始めている。
インターネットが無ければこんな事は起きなかったかもしれない。
地域密着型の企業だってそうだ。地域密着という大手企業が出来ない事を徹底的に行う事により、仕事が入ってきたケースも多かっただろう。
例えば町のかばん屋さんなどはどうだろう?インターネットが出来る以前は地元の人が買いに来てくれた。しかし、今はどうか?
インターネットで幾らでも買い物が出来る時代になった事による影響は相当なものがあるだろう。
つまり、これからの時代の中小零細企業はインターネットという戦場で真剣に戦っていかないと生き残っていけないという事なのだ。
今はまだ大手企業ものんびりしている。だから、まだ中小企業でも勝てるかもしれない。しかし、大手企業だって馬鹿じゃない。
そのうち対策は打ってくる。それは時間の問題だ。
話を元に戻そう。
つまり、ネットでモノを売る。集客するという事は決して簡単ではないという事を解ってほしいのだ。
インターネットでモノを売る方程式は
商品力×店舗力×集客力×接客力×紹介力=売上
という図式になる。
大事な順番に並べると
商品力>店舗力>集客力>接客力>紹介力
だと思ってよい。
方程式は掛け算。という事は、このうちどれかがゼロなら売上はゼロになると思ってほしい。
最近はSNSなどのメディアが加わったことにより紹介力が重視されつつあるが、紹介力だけ身に付けても仕方ない。
最も大事なのはあくまでも商品だ。
Googleの立場に立って考えてほしい。この会社は詐欺みたいな商品を売っていると解ったら、絶対に一位にしたくないと思うに決まっている。
「検索エンジンでモノを買って酷い目にあった」ユーザーがそう思ってしまっては、誰もGoogleを使わなくなる。
Googleはそれが一番怖いのだ。だから悪徳業者がいつまでも上に表示されている事をGoogleは絶対に許してくれないのだ。
検索エンジンで上位に表示させるための手法はこの後述べる。しかし、根本的な事を解らずにSEOの事だけを考えるのは本末転倒なのである。
*ポータルサイト・・・WWWにアクセスするときの入口となるウェブサイトのこと。
*アルゴリズム・・・コンピューターを使ってある特定の目的を達成するための処理手順。
*ペンギンアップデート・・・検索順位を上げることだけを目的として、本来適切な検索順位よりも高い順位を得ようとして抜け道のような手法を使って行われるSEOを行っているサイトの検索順位を下げ、ユーザーと検索エンジンの両方に良い効果をもたらすために行われるSEOを行っているサイトの検索順位を上げることを目的として実用化されたアルゴリズムの改善のこと。
*パンダアップデート・・・主に「低品質なコンテンツが検索結果上位に表示されにくくするため」のGoogleの検索アルゴリズム・アップデートの呼称。